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元小学校教員が、小学生の娘を育てたら、、、。たまに、15年勤めた教員生活思い出す。

9月1日防災の日 〜避難訓練を意味のあるものに。

避難訓練をしてよかったこと。

 

小学校教員時代、

心から避難訓練をしていてよかったと思ったことがある。

 

 

1年生は、初めてのことばかりなので、

避難訓練も、

ちょっと不安が強い子は、

サイレンの音を聞いて、

たまに泣いてしまう子がいる。

 

防災ずきんのかぶり方も

1から教えないといけない。

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いつだか、

訓練中に

笑ってしまいそうになったことがある。

 

防災ずきんと言えば、

頭にかぶるものだが、

Aくんは、

頭がむきだしになっていた。

 

縦と横を完全にまちがっていたのだ。

 

でも、本人としては、

ゴムが首にきているし、

かぶっている感覚だったのだろう。

 

校庭に並ばせてから気づいた。

 

本番でなくて

よかった。

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不安があると

声を出して

泣いてしまう

Bくん。

 

最初の訓練も

泣いた。

 

一番前で

手をひいて

逃げた。

 

教室に戻ってから、

しっかりと

伝えなくてはと、

 

言ったことがある。

 

「お・か・し・も」

 

の「し」はしゃべらないだね。

 

放送や、先生の声が聞こえなくなるといけないから。

 

Bくんが、もし怖いからって声を出して泣いたら、

 

やっぱり、

クラスのみんなは先生の声が

聞き取れなくなってしまうね。

 

だから、泣くのは仕方ないけど、

 

歯を食いしばって、

 

声を出すのは我慢しようね。

 

厳しいようだけど、

そうお願いした。

 

Bくんは、

まっすぐ私を見て、

誓いのうなずき。

 

そして、

3・11の大地震

 

教室が大きく揺れた。

 

本当に、怖かった。

 

でも、

Bくんは、

私と約束したとおり、

歯を食いしばって

私を見た。

 

泣くのを

我慢してくれたのだ。

 

 

今、思い出しても

彼の健気な姿が思い浮かんで、

 

泣ける。

 

揺れがおさまって、

校庭に避難するとき、

 

Bくんは、

もうお兄さんのような顔をしていた。

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今日、

防災の日

本当に災害が起きた時に

正しい行動ができるかどうか。

 

想像力を働かせて、

できることを

できるときに

やっておこう。

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