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元小学校教員が、小学生の娘を育てたら、、、。たまに、15年勤めた教員生活思い出す。

梅雨の読書日記☆〜「宇宙飛行士選抜試験、ファイナリストの消えない記録」を読んで。

『宇宙飛行士選抜試験

   ファイナリストの消えない記憶』

 内山 崇

 

理科が嫌い。

宇宙のことを考えるのが嫌い。

「何億光年」という言葉が嫌い。

自分の人生がはかなすぎることに

気づかされるから。

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そんな私が、

この本を読むなんてね。

 

全く興味がない職業だし。

 

かっこいいとは思うけど、

世界が違いすぎる。

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だけど、

この本を読んだ。

 

どこで、知ったんだろ。

 

「読まなきゃ!」

って思う、何かがあった。

 

それなのに、

そのきっかけが

思い出せない。

 

怖い。

 

でも、この本は、

面白い。

 

とっても

面白かった。

 

全く自分に関係ないようで、

自分が経験した、

「小学校教員採用試験」を

思い出した。

 

今年は、

教員採用の

倍率が最低らしいが、

私が受けた時は、

かなりの狭き門だった。

 

教員採用2次試験は、

落とすために、

いろいろな観点で、

教員に向いているのか

見ていたようだった。

 

ピアノ、リコーダー、

水泳、マット、ボール運動、

個人面接、集団討論、

ここまでは、

どこの都道府県もよくやっていた。

(今は、このような内容はほとんどやっていないらしい。)

 

私が受けた神奈川県の

2次試験には、

さらに、

「集団活動」という、

前にも先にも

この年、一度しか

行われなかった

幻の試験がある。

 

7、8人のグループに

名前順に組まれていて、

テーマどおりの活動を行う。

 

「このグループが仲良くなる遊びを考えて、

 活動しましょう。」

これが、課題。

 

曖昧。

 

幻の試験に

なるよね。

 

評価しづらいでしょ。

 

運のよしあしが

大きく出てしまうもの。

 

私は、

運がよかった。

 

みんな、

本当に仲良くなろうと

あきらめないメンバーだったから。

 

課題を聞いて、

 

は?

 

と、

思ったけど、

私のグループは、

やるしかないか〜

みたいな、

いい意味で

力が抜けて

 

楽しくやった。

 

まずは、

なんて呼び合うか、

決めて、

 

それぞれ、

こんなゲームしてみようか?

って、

提案しては、

やってみて。

 

結果、

本当に仲良くなって、

うちのグループのメンバーは

ほとんどが合格だった。

 

採用試験から、

約20年近く経つが、

飲みに行ける仲間となった。

 

今回、読んだ本にも、

試験の最中、

お互い、

「不思議と蹴落そうという気持ちはなかった。」

というところに

共感できた。

 

同じ目標、目的をもった人同士だから、

気持ちが通じ合うんだと思う。

 

見ている方向が同じで、

闘う相手は、

他人ではなく、

「おのれ」だと

わかっているんだ。

 

本を読んだ後、

サブテーマは

「ファイナリストの消えない記憶」

より、

「ファイナリストの消えない絆」

でもよかったのではないかと

思う。

ファイナリストたちの仲間たちの

熱い絆が読み手に伝わり、

最後の結果が出た時の

メールの内容も、

泣けた。

 

なぐさめでもなく

励ましでもなく

本音を伝えてくれる

仲間。

 

素敵な方々だと思った。

 

命を預け、

命を守る、

そういう仕事に就こうとする

人たちの

人格は、

磨かれている。

 

もちろん、

頭の良さは

半端ないのだろうけど。

 

筆者は、

最後の章で、

「宇宙飛行士への挑戦は、

 もっと根底にあった

 ぼくがやりたことが

 何だったのかを

 考えるきっかけをくれた。」

と、

「ぼくがやりたかったこと」

は、宇宙飛行士でなくても

成し遂げられると

気づく。

そして、

「夢は終わらない」

と。

 

勇気をもらった。

 

わたしも、

教員になろうと思った時の

気持ちは

今でも変わらない。

 

「退職」という

道を選んで、

同期や同僚たちに

なんとなく

後ろめたさを

感じていたが、

 

これからだって、

自分の想いを

忘れなければ

夢は実現できるのだ。

 

内山崇さんとは

全く違う次元だけど、

私も

前進していきたい。