anko-no-nikki

元小学校教員が、小学生の娘を育てたら、、、。たまに、15年勤めた教員生活思い出す。

運動会で再会!! 〜教員時代の思い出♪

私を救ってくれた人。

 

大学生のとき、

鼻中隔わん曲症の手術をした。

 

病室が足りなかったからか、

何かの理由で、

白内障の手術をする方たちとの相部屋。

私以外の3人は、

おばぁちゃん。

 

みんな、優しく声をかけてくれた。

 

隣のおばぁちゃんは、

小さくて、かわいくて、

自分の祖母に似ていた。

 

お互い、一週間程度の入院。

 

隣のおばぁちゃんより

私が先に、手術だった。

 

麻酔の先生から、

説明を受けた時に、

40代の男性が

同じ手術で、

昨日号泣していたと。

 

余計な情報では、、、

 

まぁ、覚悟はできた。

 

術後、

あまりの痛みに、

発熱。

やはり号泣。

 

隣のおばぁちゃん、

驚いて、

私のナースコールを

押しに来てくれた。

 

痛すぎて、辛すぎて、

そんな技、

思いつかなかった。

 

心から、おばぁちゃんに

感謝して、

眠りについたと思う。

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退院する前に、

何か、おばぁちゃんに

してあげたい、、、

 

メモ帳と

ミニ色鉛筆が目に入る。

 

「ありがとう」

のメッセージと

たまたま目の前にあった「みかん」の絵、

自分の名前も書いて、

おばぁちゃんに

渡した。

 

絵心が全くないが

精一杯の気持ちを込めた。

 

おばぁちゃんは

とても喜んでくれた。

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それから、

5年。

 

私は、田舎の町で

小学校の教員として、

働いていた。

 

秋晴れで

きれいな青空。

 

「そろそろ徒競走が始まるから、

 入場門にならびますよ〜」

 

クラスの子どもたちに声をかける。

 

背中に何かを感じて

振り向くと、

小さなおばぁちゃん。

 

すぐに、

手に持っていたメモが

目に入って、

 

理解した。

 

「忙しいのにごめんなさいね。」

 

申し訳なさそうに、

小さな声で、

恥ずかしそうに言う。

 

「あなたの名前を町の広報誌で見て、

 この小学校で教員をやっていると

 知ったの。

 ・・・

 会いに来ちゃったわ。」

 

分刻みで動いていく

運動会の日。

 

感動の再会は、

あっという間。

 

それでも、

入院中、死にかけていた私を

救ってくれたおばぁちゃんは、

 

また、私を

救ってくれた。

 

本当に忙しくて、

泣くことも笑うことも

忘れそうだった私、

 

心がじんわりして、

泣けた。

 

 

自分のことを

想ってくれる人が

いる。

 

ずっと、

覚えていてくれたこと、

もう一度、

会いたいと思ってくれたこと、

 

本当に幸せなことだと思う。

 

 

青い空、

爽やかな秋風、

おばぁちゃんの

かわいい笑顔を

思い出す。

 

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