ツバメの巣。
去年の夏に引っ越して来た。
賃貸の一軒家。
駐車場にツバメの巣の跡を見た。
5月、また来るな。
案の定、来た。
最初は、駐車場ではなく、
ドアの上の小さい隙間に
やってきた。
すぐ、プチプチくんとか、
紙皿とか丸めて、
隙間をなくす。
次に、駐車場が狙われる。
やはり、いい場所のよう。
今度は、
まさに作ろうとして、
下見に来たところに、
鉢合わせ。
鳥、嫌い。
鳥、怖い。
娘を呼ぶ。
事情を話すと、
「母、そこで、しゃがんで、
やられたー!って言って!!」
と。
ん?
とりあえず、やる。
おもちちゃんは、靴べらを掲げて、
「こらぁー!」
と叫びながら、
私をやっつける仕草。
ほう。
「これで、つばめさんが見たら、
あの子、怖い人だって思うから。」
ほうほう。
それで、その靴べらを、
電線で見守っていたツバメの夫婦に向かって、
「こらぁ!」
・・・
なんか、ごめんね。
こんなことさせて。
母のために。
ツバメじゃなくて、
通りすがりの親子に怪しがられ、
すかさず説明。
なんか、ごめんなさいね。
確か、去年、
友達の娘さんは、
家のポストに巣作りを始めた鳥さんを守るため、
ポストに、
「ここはポストではありません。
鳥小屋です。
ポストに入れるものはこちらに
入れてください。」
という、あたたかいメモを
置いて、
お父さん、
ほっこりしたって、
言っていたな。
そんな、心の余裕というか、
動物愛というか、
優しさ、
自分にあったらいいのに。
おもちちゃん、
ごめんね。
鳥は、
焼き鳥が
一番。
こんな母を
許してね。